初めて医療保険を選ぶ時に考えたい5つのポイント
大人になったら結婚するもの。大人になったらとりあえず生命保険に入るもの。そう考えていた時が私にもありました。どうも僕です。
先日、独身の友人同士での会話の中で、生命保険が話題になりました。
「自分もいい年だから生命保険に入った」「とりあえず、生命保険には入っておいた方がいい」など言われたのですが、結婚も子供もいないのに、自分が死んだ時のための保険に入ってどうするんだろうか。あまり深くは突っ込まなかったんですが。
あまり調べず、言われるがままに生命保険を選んでしまったという感じなのでしょうか。医療保険とか他の選択肢の提案はなかったんでしょうかねぇ。それとも色々特約盛りだくさんに付けられてるの?
みなさん!独身の社会人なら、まず必要なのは生命保険ではなく、医療保険や所得補償保険などケガや病気に備える保険ですよ!
ということで、年代的に初めての保険を検討する人が周りに多いので、そんな人向けに保険のプロに聞いた、初めて医療保険を選ぶときのポイントをお伝えします。
1.保険に入る目的を明確にする
保険って色々な種類がありますよね。
定期保険、終身保険、養老保険、医療保険、がん保険、年金保険…
選択肢が、色々ありすぎて選ぶのが面倒になってくるほどです。そんな時は自分の置かれた現在の状況や、保険に入る目的を明確にすることで、すっきり整理できます。
まず、何の目的で保険に入ろうと思っているのかですが、人によって様々なシチュエーションが考えられます。
例えば、結婚をしていて…
・自分に何があっても、嫁を一生食わせていきたい!
とか、
独身の場合で…
・ケガや病気をした時の補償は必要だなぁ
などです。
前者の場合は、死亡保険には入っておきたいところです。後者の場合は、医療保険が適しているのではないか、ということになります。
私の場合は独身なので後者ですね。
2.どんな病気に備えたいのか考える
医療保険が良さそうだ、と言っても医療保険にも色々な商品があります。ここで、どうやって選べばいいの?という疑問が湧いてきます。
まずは、自分がどんな病気に備えたいのか、どんな病気になるのが一番不安なのかを考えてみましょう。そうすると、どんなタイプの保険が必要なのかが検討しやすくなります。
保険を選ぶ時のポイントですが、医療保険の補償は主に定額で支払われます。入院するのにかかった費用を例にすると、入院日額という形です。
そして、医療保険には限度入院日数というものが設定されています。人によっては、家系的にどんな病気にかかりやすいなど既に思い当たることがあるかもしれませんが、多くの日本人がかかる病気があります。3大疾病や7大疾病と呼ばれる病気ですね。
みなさんは、大数の法則というのをご存知でしょうか。一見ランダムに見える現象も、大きなサンプル数を集めて統計をとると、傾向が現れるというものです。
病気にかかって入院が必要になった時の、平均入院日数も統計データがあります。30日以内に退院したひとは、全体の50%、60日以内に退院した人となると全体の80%です。
こういったデータを目安にして、必要な補償額は決めていきます。
さらに、60以上の入院が必要だった、120日以内に退院した人のほとんどは「脳卒中」「白血病(ガン)」「心筋梗塞」です。この3大疾病になった場合のみ入院限度日数を無制限で、という買い方もできます。
自分が怖いと思う病気に合わせて、限度入院日数を何日にするかが、保険を選ぶポイントとなります。保険のプロに設計を頼む場合は、自分の心配している点をデータを以って合理的になるような設計をしてくれる人を見つけたいところです。
3.手術費用の補償を確認する
病気になったら、入院費用の他に手術費用もかかる場合があります。手術費用の保障もチェックしておきましょう。特定の病気の場合、入院日額の10倍・20倍などの設定もあります。
ただし、最近は一律の会社が多くなってきている傾向にありますので、優先度は低めになります。
4.自分に必要な補償期間を確認しよう
このポイントは影響度が高いです。
保証の期間について考えてみましょう。定期なのか終身にするのかということです。
定期保険は、「若いうちは安い」というメリットがあります。しかし、弱点もあります。10年定期だと、10年毎に更新が必要になりますが、そのたびに保険料は上がります。さらに1度病気になってしまうと、他の保険には入りづらくなります。
それに、60歳で更新が終わってしまう保険だと、それ以降の補償が受けられない!ということになってしまいます。(これからが、一番補償を受けたい年齢なのに…です。)
1つ目の保険を選ぶという観点からは、定期保険はオススメできません。
終身タイプなら一生保証が受けられます。これは大きなメリットです。病気になった時に備える保険ですので、病気になった後の人生でどちらが有利かは大事なポイントですよね。
じゃあ、定期保険は不要かと言ったら、そういうことではありません。医療は時代とともに進歩していますので、医療保険も時代に合わせて進化します。今より良い保険が将来出ることを意識して、定期保険にするという考え方もあります。
その他、定期保険は法人の福利厚生として、社員に保険を加入させるときなどにはぴったりです。定年が決まっていますので。
ちなみに終身タイプでも、払込方法を終身払いにすることで、月々の払いが安くなり、乗り換えやすくなりますので、オススメの方法です。
5.特約について考えよう
医療保険の特約についても考えます。
医療保険のCMを眺めていると、先進医療特約という言葉をよく聞く気がします。先進医療保険特約は、1000万円~2000万円の補償が、たいてい月100円くらいで付けられます。安いので多くの人が付けているようです。
なぜこんなに安いのかというと、先進医療を行える病院が限られていて、順番待ち状態で、すぐに先進医療での治療ができないからです。払っている人は多いけど、使える人が少ないので、安いわけですね。
ただ、先進医療があったから命が助かる場合もあるでしょうし、なにより安いので付けておいてもいいのではないでしょうか。特に、白内障の治療=水晶体再建術は、今人気の手術だそうです。
補足:がん保険と入院医療保険の両方に入る必要ってある?
もう一つ、一般的に大きな関心ごとと言えば「ガン」についてです。
ガンは、特に心配だから入院保険(医療保険)とがん保険の両方に入るパターンも多いそうです。
この両方買っているパターンというのは、手術と入院の補償が重複しています。つまり、余計なお金を払っている状態です。
さらに、がん保険には通院補償が付いていますが、通院には健康保険が使えます。(入院には衣料品など保険外の出費がありますが、通院にはないですよね。)
健康保険料とも重複していると言っていいかもしれません。
ガンについてはお得でいい方法があります。
ガンの治療費は平均で、105万円というデータがあります。この治療費には、通院と入院の費用が含まれています。つまり、100万円くらいのお金があれば、ほとんどのガンは治せるということです。
そこで、ガンと診断されたら、100万円程度の一時金がもらえる特約を入院保険に付けます。そうすれば、がん保険は買わずに済みますので、お得というわけですね。
がん治療で100万円以上の出費が必要な場合は足りなくなってしまいますが、平均値で考えるとそんなケースは多くないと言えます。心配をしだしたらキリがないですが、がんにならないで保険料がムダになる可能性もあるのですから、合理的な設計だと言えます。
以上、初めて医療保険を選ぶ人のための5つのポイント(+α)でした。
みなさんの医療保険選びの参考になれば、幸いですm(__)m